テレビを壁に掛ける際の隠蔽配線とは、既存のコンセントとアンテナ端子からテレビへの配線が露出しないように壁掛けテレビ背面にテレビ用のコンセントとアンテナ端子を増設または移設する事ですが、既存のコンセントとアンテナ端子の位置によってモール配線の処理が必要な場合がございます、ただモール配線の処理方法によって、モールが目立ってしまわないように工夫が必要になります。
〜目次〜
配線カバーでケーブルが見えないようにする方法
壁掛けテレビの配線を隠す方法の1つとしてモールで隠す方法があります。
「モール(配線カバー)」はプラスチックなどで作られた部材で、配線を収納する機能を持っています。壁や床に張り付けて使うので、配線が格好悪くダラリと垂れている、という美観の良くない状態を改善することに役立ちます。
ホームセンターや100均などで1m当たり数百円から購入可能ですし、裏面には両面テープが張り付けてあるタイプも多いので、DIYで作業することも不可能ではありません。
ただし、モールにもさまざまな種類、色やサイズ、コーナー部材があるので、収納する配線が収まる寸法であることや、必要な長さをあらかじめ確認してから購入する必要があります。モールを切る必要がある場合、きれいに仕上げたい人は専用のモールカッターを使用することをおすすめしますが、仕上がりをあまり気にしないのであれば、一般家庭にあるハサミやカッターで切れないこともありません。
モール配線を目立たなく設置するポイント
モールで配線を隠しても、モールの色やサイズを見極めなければ、そもそもモールが目立ってしまいます!
そこで出来るだけ目立たないモールの設置方法をご案内いたします。
①壁の下側に貼られている巾木という建築部材にモールの色をあわせることです。
壁紙の色にモールの色を合わせるとどうしても違和感があります。
材質の近い巾木にモールの色を合わせる事で目立たないモール配線となります。
また、貼る位置は巾木の上が基本ですがモールに直接被せる形で貼る方法もございます。
②モールにはサイズがありますので、必要以上に太いサイズは避けてなるべく小さいサイズを選ぶ事も目立たない為には重要です。
モールにはコーナーや曲がり・エンドといった部材も忘れずに取り付けましょう。
③モールのルートは横方向と縦方向もあります、横方向は巾木に色を合わせて、縦方向はクロスが貼られたモールを使用する事もお勧めです、クロスが貼られたモールは取り扱いの無いホームセンターもございますので事前にお問合せいただければと思います。
ご参考いただければ幸いです。
左の写真はモールの上から被せる形で貼る方法です、こちらの貼り方は手前にモール分が出っぱりますが、段差がないので綺麗な仕上がりです。
また、「DIYは苦手」、という方なら配線隠蔽工事を専門とする業者にご依頼する方法もあります。
既存のコンセントの位置による隠蔽配線方法
〜既存のコンセントとアンテナ端子が壁掛けテレビ設置予定の真下(床側)に設置されている場合〜
既存のコンセントとアンテナ端子を『壁の中で分岐⇒壁の中をテレビ背面まで立ち上げ通線⇒テレビ背面へ増設』いたします。こちらの場合はモール配線の処理は必要ありません。
〜既存のコンセントとアンテナ端子が壁掛けテレビを正面に見て左右のコーナー側に設置されている場合〜
床側にモール配線の処理が必要になります。
モールの配線方法は壁の床側に貼られている巾木のすぐ上へ設置、増設するコンセント直下までの設置となります。
色はある程度限定されますが、出来るだけ小さめで巾木の色に合わせると事で気にならない程度になれば良いかと思います。
モール配線処理が必要な理由は壁の中を横方向に配線しようとしても、柱に当たってしまい横方向に通線が出来ない為です、❌️
戸建て住宅では壁の中に木材の柱と間柱が縦に45cm間隔で配置されており、マンションではスタッド(軽量鉄骨)が30cm間隔で縦に配置されておりますので、縦方向への通線は可能でも、横方向への通線は不可能となります。
ただ昨今マンションの隣接世帯側の壁や外壁側の壁であればコンクリートとスタッドの間に隙間を設けている設計が多く、横方向への通線が可能な場合もございます。
〜戸建て住宅の柱の位置はこのようになっております〜
壁掛けテレビの位置を真下に既存のコンセントがある位置に設置すると、縦方向には柱がありませんので電源の増設は可能、モール配線処理は必要ありません。
壁掛けテレビを左に寄せると、既存のコンセントと増設するコンセントの間に柱があり、横方向への配線が不可能になりますので、壁掛けテレビ背面にコンセントを増設する為には床側にモール配線の処理が必要になります。
???
ご参考になればと思います。